P.K.G. MAGAZINE | パッケージを考える

NEWS

『パッケージデザインコンテスト北海道2018』受賞

2019.06.20

『パッケージデザインコンテスト北海道2018』にて、P.K.G.Tokyo 天野和俊「じっくり、乾燥鍋。いしかり」がグランプリを、横田栞「真鱈のぽんたら」が奨励賞を受賞いたしました。このコンテストは、北海道内の中小企業から実際に販売されている10商材をお題とし、全国からデザインを募集。受賞作品の商品化に向けたフォローアップを行います。

今回グランプリに選定された乾燥石狩鍋セットも商品化が決定しており、ゴールデンウィークに発売となりました。

天野和俊「じっくり、乾燥鍋。いしかり」 横田栞「真鱈のぽんたら」展示会・表彰式
2月23日~28日に札幌文化芸術交流センターで開催された展示会では、全国からの応募作品を多数展示していました。https://www.hkd.meti.go.jp/hokip/package2018/package.html

COLUMN

デザインの後日談: SORACHI 1984

2019.05.07

2019年4月、サッポロビール Innovative Brewerから「SORACHI 1984」が発売になりました。なんとも画期的で、爽やかに香るビールです。この現代的なビールのパッケージデザインをP.K.G.Tokyoが手がけました。パッケージデザインとして目指したものは「シンボリックなビール」。堂々としていて現代的、そしてそのパッケージを見れば味わいが記号的に蘇る。そんなアイコニックなパッケージを目指しました。

Innovative Brewerは、その名の通り驚きと挑戦でイノベーションを起こすべく生まれたブランドです。Innovative Brewerの新商品となる「SORACHI 1984」。このビールに使用されているホップ「ソラチエース」は北海道生まれの個性的なフレーバーホップで、その個性ゆえに国内では埋もれていた品種です。しかしその後、その個性はアメリカで脚光を浴びることとなります。そして2019年、令和を目前にソラチエースは35年の長い旅を経て、ようやく国内流通のビールとして凱旋。国内ではなかなか需要の伸びなかったソラチエースの復活劇は、エピソードとしてとてもドラマチックなものでした。

※詳しくはこちら
http://www.sapporobeer.jp/innovativebrewer/SORACHI1984/STORY/

このストーリーはSORACHI 1984のバックボーンとなり、とても重要な役割を担っています。ITの進歩がめまぐるしい昨今、エンドユーザーはインターネットを介し、あらゆる情報に触れ、自身の興味のある事柄は積極的に掘り下げて知ることが可能です。そうした社会の背景を受けて、商品開発の現場でもエンドユーザーの「知りたい」を前提とした開発は今や主流。このビールも例外ではなく、言うなれば「ストーリーとともに味わうビール」なのです。そしてストーリーはデザインを育て、愛着や信頼とともにブランドに成長して行くのです。

さて、デザインに話を戻しましょう。どの仕事でもそうですが、デザイン決定に至るまでには紆余曲折があります。今回も「シンボリックなビール」を目指すべく様々なベクトルの考え方が必要でした。結果、たどり着いたホップのアイコン化。非常にシンプルな表現です。しかしホップのアイコン化と一言に言っても、その表現の仕方は千差万別。さらには配置するアイコンの大きさやカラーバリエーションなど、細部に渡り幾重の検証が繰り返しなされました。どういった表現が届けたい相手に響くのか。多くの人に手に取ってもらうため、マスプロダクトとしてどの程度キャッチーにチューニングするべきなのか。担当者の方含め、関係者全員の選ぶ目は真剣そのもの。ポジティブかつ慎重に可能性を紡いでいった結果、とてもシンプルで華やかな表現にたどり着くことができました。そのシンプルな見た目からは想像がつかないかもしれませんが、SORACHI 1984はゴツゴツした原石を美しく整えるように、多くのディスカッションとチャレンジによって削り磨かれたデザインなのです。

「SORACHI 1984」はスタートを切りました。そのパッケージデザインの真価が問われるのは、実はこれからです。そもそもポテンシャルの高い味わいのあるビール。味が評価されるの当然です。「SORACHI 1984」が愛されるビールであるために、愛される顔に成長していけるかどうか。パッケージデザインの担う責任は小さくないと感じています。

P.K.G.Tokyo ディレクター:柚山哲平

NEWS

「濃厚 ポモドーロ、濃厚 アラビアータ」が発売されました

2019.04.26

P.K.G.Tokyoがパッケージデザインに携わらせていただいた日清製粉グループの「濃厚 ポモドーロ、濃厚 アラビアータ」が2月22日発売されました。

濃厚 ポモドーロ、濃厚 アラビアータは名前の通りとても濃厚でリッチな味わい。
イタリア産完熟トマトの旨味を楽しみながら、美容効果のあるリコピンやアスタキサンチンも美味しく摂れて特に女性には嬉しいパスタソースです。

トマト好きにはたまらない逸品です!
皆さんもぜひお試しください。

● 濃厚 ポモドーロ 140g
● 濃厚 アラビアータ 140g

https://nisshin-foods.jp/mama/lp/tomato.html

P.K.G.Tokyo : 横田栞

REPORT

SORACHI 1984 発売記念イベント

2019.04.19

サッポロビールが新商品発売を記念して、4月8日~9日、恵比寿ガーデンプレイスにて特別イベント「SORACHI 1984 INNOVATIVE BEER GARDEN」を開催。「世界を変える」をテーマに、未来を切り拓くものづくりに取り組んでいる企業とコラボレーションし、会場を作り上げていました。

SORACHI 1984 とは 
『Innovative Brewer SORACHI 1984』は2019年4月9日にサッポロビールから発売された、「ソラチエース」を100%使用したビールです。ソラチエースは1984年に北海道で生まれ、「伝説のホップ」とも呼ばれています。


「伝説のホップってどういうことだろう?」「何か他のビールと違うのかな?」
…そんな疑問が聞こえてきそうです。さあ会場に行ってみましょう。

イベントレポート


イベントメインビジュアルがこんな感じにどーんとお出迎え。


ビールファンの皆様からのアツいメッセージがこんなに…!
それだけ期待の高い商品ということがうかがえます。

1日目は雨風が強くあいにくのお天気だったのですが、会場は人で賑わっていました。
2日目は風はあったものの、爽やかな陽気でした。幟旗がいい感じになびいてます。


今回主役のSORACHI 1984。
味は口当たりが柔らかく、香り高い。ヒノキのような香りがしました。苦味は爽やかでスッと抜けていき、ほのかに甘い後味がします。味が個性的なので好みは分かれると思います。ビールのキレや苦味の強さが苦手…という人にはぴったりだと思います。私はすぐに酔ってしまうので、ほんのちょっぴりだけいただくつもりだったのですが…。美味しくて思いの外たくさん飲んでしまいました…笑。


また、ビールと共に「大豆原料おつまみプレートセット」が提供されました。見た目もおしゃれですよね~。こちらもとても美味しかったです…!ハンバーガーは大豆原料というのが信じられないくらい、しっかりとお肉っぽさを感じました。

ちなみにプレートのお皿の形も凝っていて、リサイクルプラスチックを活用したものや、石灰石を主原料とする新素材を使用していました。世間でも紙のストローの普及などエコへの機運が高まっていますね。パッケージもエコを意識していかねば…!と思いました。



ロボット…?パワードスーツ…?!イノベーション…。

会場ではドキュメンタリームービー「このビールは、世界を変えるかもしれない。」が上映されました。ソラチエースにかける作り手たちの情熱が詰まったドラマチックなムービーに仕上がっています。このムービーを見れば、ソラチエースがなぜ伝説のホップと呼ばれているのかわかりますよ。気になった方は是非チェックしてみて下さい。
http://www.sapporobeer.jp/innovativebrewer/SORACHI1984/STORY/

SORACHI 1984 、飲んでみたくなりましたか?
P.K.G.Tokyoがパッケージデザインに携わらせていただいております。
是非お手にとって、実際にソラチエースを味わっていただきたいです。

Innovative Brewer SORACHI1984 (イノベーティブブリュワー ソラチイチキュウハチヨン)
■発売日:2019年4月9日
■発売地域:全国
■価格:350mL缶 / 250円(参考小売価格 ※消費税抜き)
■原材料名:麦芽(外国製造又は国内製造(5%未満))、ホップ
※ソラチエースホップ100%使用(米国産使用、上富良野産一部使用)
■アルコール分:5.5%

P.K.G.Tokyo:佐藤 光

COLUMN

日本らしく外国人が買いたい食品パッケージとは?

2018.03.06
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近年世界は均質化してきており競争は国内だけではなく世界規模で行われています。その中で日本食は海外において好意的に捉えられています。わたしがロンドンに留学していた2014-15年においても、本格的な和食屋さん、和食の要素を取り入れたヨーロッパ料理、ヘルシーなファースト寿司店など様々な和食レストランを体験することができました。一方、スーパーに行くと中華やタイなど他のアジアン料理の方が幅をきかせているという印象があり、たまに和食を見つけても日本のメーカーのものではないことがほとんどでした。流通の問題などクリアしなければいけない問題は多々ありますが、パッケージデザイナーとして、海外スーパーの棚で日本人が見ても違和感がなく外国人にも魅力的な和食のデザインを考察してみたいと調査を行いました。

どんな食品パッケージがすでにあるのか


企業が国外に進出しようと思った時、すでにその国で確立されたブランドを用いるか、販売国の嗜好に合わせるかという選択をすることになります。ブランディングの観点から言えば国内も国外も一貫したビジュアルにすることが好ましいですが、食品は電化製品や車よりもローカル文化の影響を強く受け、なおかつ保守的な領域なのが難しいところです。2015年時点で日本企業が海外市場向けに販売している商品を見てみました。明治のたけのこの里はCHOCOCONES と名前を変えています。一方で味の素のCOOK DOは日本で売られているパッケージとほぼ同じ構成です。

どんな色が使われているのか


次にロンドンの和食レストランのウェブサイト・店舗およびスーパーに売られている和食(主にSUSHI)を観察し、どのような色が使われているのか調べました。国旗の色である赤・白はもちろん、黒が多く使用されているのが特徴的でした。本格的な和食レストランでは木が多く使用されていることもあり、茶の印象も受けます。またSUSHIはヘルシーというイメージも強いため緑もよく使用されています。同じ寿司店でも職人に握ってもらうZUMA と回転寿司のYO SUSHIではイメージがかなり違います。

外国人が持つ日本のイメージは?

日本に関する本からキーワードを拾い出し、ロンドンの大学院に留学中の外国人25-30歳にマッピングしてもらうワークショップを行いました。グループを東-東南アジアのタイ人と韓国人(グループ1)、ヨーロッパの文化が強いギリシャ、マケドニア、イギリス、インド人(グループ2)にわけ、それぞれのグループで何がピンとくるか雑談してもらいながら順位をつけてもらいます。その結果、グループ1ではZEN、FujiやUkiyoeなどの伝統的なイメージを強く持っていたのに対し、グループ2ではAnimationやGameなどポップカルチャーの印象が強いことがわかりました。


次に彼らに日本の文化やビジュアルを紹介する本の表紙を見てもらい、どれに日本を感じるか順位をつけてもらいました。キーワードのワークショップと同じく、グループ2はポップなものが上位に入りました。グループ1では伝統的というよりシンプルなもの、日本人のわたしから見てもモダンなものが上位に入りました。


では食品パッケージになるとどうなのでしょう。知名度の高い和食であるMISO SOUPのパッケージを見せ、今度は日本関係なくどれを買いたいか順位をつけてもらいました。上位3つのうち2つは両グループで同じものでした。グループ1で一番に選ばれたデザインは実は日本国内向けのパッケージですが、力強いゴシック体がとても日本らしくて良い、湯気がおいしそうという評価でした。一方、グループ2では病院食のようでおいしそうではないという意見が出ました。2番目に選ばれたものはとにかく写真が美味しそう、シンプルな色が写真を引き立てているという評価で一致。グループ2で一番に選ばれたものはベージュ色、空間、日本語の文字が本格的で美味しそうだということでした。

次にタイ人と韓国人(グループA)ギリシャ人とイギリス人(グループB) とそれぞれアジア系スーパーのインスタントラーメン売り場に行き、インタビューを行いました。日本から輸入されたもの、香港から輸入された日本メーカーのもの、タイや韓国、インドネシアのメーカーのものなど色々ある中で何が際立って見えるのか、実際購買する立場になった時に何を見ているのかヒントを得るためです。意外だったのが、先のキーワード及び本の表紙並び替えワークショップでポップカルチャー寄りだったグループBのヨーロッパ人たちが購買意欲を持ったのがトラディショナルな見栄えのものだったこと。ポップなものは子ども向けの商品に見えるという理由でした。彼らはメーカーの違いはわからないし文字は読めないけれどなんとなく日本語の見栄えはわかるようです。服飾ブランドのSuperdryやアニメーションで馴染みがあるのかもしれません。

日本らしく、外国人が買いたい食品パッケージを作ってみる

以上をふまえ実際にインスタントラーメンのパッケージデザインを7つ作ってみてアンケート形式で外国人に日本を感じるもの、買いたいものをそれぞれ聞いてみました。73人の回答を得た結果、最もポジティブだったものはベージュの背景にアシンメトリーにレイアウトされた伝統的見栄えのパッケージ(Design1)でした。写真がないものとキャラクターの入ったものは、日本を感じるが購買意欲が低いという結果でした。意外にもよく使われていた色であるはずの黒は日本らしさ・購買意欲ともにあまり高くないという結果でした。

日本らしく外国人が買いたい食品パッケージの要素

調査を経て食品パッケージにおいて打ち出すべき日本らしさは伝統的な本格感なのだとわかりました。日本語の文字は読めずとも本格感を演出する要素にはなるようです。アシンメトリーで間を持たせるレイアウトも商品及び売り場によっては目立つ要因になるかもしれません。ベージュという色は当初あまりわたしの頭にはありませんでしたが、ワークショップ・店頭でのインタビュー・アンケートでも日本の色として外国人に認識されていることがわかりました。禅やわびさびといった静的なイメージと結びついているのかもしれません。ベージュはたいていの食品の美味しさを邪魔しない色なので、今後機会があればトライしてみたいなと思います。

P.K.G.Tokyo :中澤亜衣

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