P.K.G. MAGAZINE | パッケージを考える

INTERVIEW

エスビー食品×P.K.G.Tokyo 「ものづくり」の現場で作用するデザイン

私たちの生活に欠かせない「食べること」。普段、私たちは食品を手に入れるためにスーパーマーケット等に足を運びます。ですが、そこに並ぶ製品ひとつひとつにある「ものづくり」のストーリーを感じることは、少ないのではないでしょうか。今回は、食卓を美味しく、豊かにすることで、幸せな日常をつくる商品を世に送り出し続けているエスビー食品株式会社の商品企画担当者に話を伺いました。P.K.G.Tokyoがデザインで関わった「まぜるだけのスパゲッティソース ご当地の味」のものづくりのストーリーをお送りします。デザインは、どのように「ものづくり」の現場に作用するのでしょうか。

取材・文:大島 有貴
撮影:唐 瑞鸿(plana inc.)

 

まぜるだけのスパゲッティソース ご当地の味とは
2019年に発売した、ゆでたスパゲッティにまぜるだけのパスタソースの新シリーズ。定番の「生風味たらこ」「ペペロンチーノ」「バジル」に続き、日本各地で親しまれるご当地素材を使用し、その土地ならではの味を表現した商品である。


AD:白井絢奈(P.K.G.Tokyo)
D:福田稜子(P.K.G.Tokyo)
IL:白井絢奈、福田稜子

 


エスビー食品株式会社 マーケティング企画室 リーダー 眞榮城 有里さん

<プロフィール>
新卒でエスビー食品入社後、7年間スーパーマーケット等の販売店向け営業を担当。その後、2016年からマーケティング企画室へ。趣味は旅行と映画鑑賞。

 

今までにない、長く愛されるパワーのある新たな商品をつくりたい
──まぜるだけのスパゲッティソース(以下:まぜスパ)は、パスタソース商品の中でもヒット商品かつ定番商品かと思います。そんな中、今回「ご当地の味」に焦点を当てた新商品開発の経緯を、お聞かせ願えますでしょうか。

眞榮城:おっしゃるように、まぜスパは、シェアNO.1※の「生風味たらこ」を筆頭に、「ペペロンチーノ」「バジル」なども根強い人気のブランドです(※インテージSRI+ 2022年3月~2023年2月)。ですが、新しい味の商品を発売しても、定着しないという課題がありました。パスタソースの企画担当となった頃から、消費者に長く愛していただける、パワーのある商品を作りたいと考えていたのです。加えて、パスタソースの消費者には「情緒的に」訴求する方が響くのではないかと以前から感じていました。それは今までの弊社の商品には足りない要素だったと思います。また、企画を立て始めた2018年頃から東京に地方のアンテナショップが増えたり、ご当地ものが集まるイベントも多く開催されたりする中で、「地のもの」に関心が高まっている世の中の空気を感じていました。そんな中で「ご当地」をテーマにすることで、消費者に情緒的な訴求ができないか考えるようになっていくのです。私は東京に住んでいますが福岡県出身です。同じように故郷から離れて暮らす方が多くいらっしゃいます。その土地ならではの素材を商品に使うことで、「懐かしさ」を想起させることができるのではないかと考えたのです。また、ご当地に想いを馳せるきっかけとして「旅行」が挙げられるかと思います。私自身、旅行の前に雑誌を読み、あれやこれやと考える時間がワクワクして大好きです。そんな「高揚感」を商品に盛り込むことができないか。そのような想いから「懐かしさ」「高揚感」を軸として企画コンセプトが出来上がっていきました。

 

「味わう」を超えた、新しいコンセプトのパスタソースであること

眞榮城:P.K.G.Tokyoさんにデザインをご依頼させていただいた際、私から前述の経緯を含めたコンセプトをお伝えさせていただきました。そこでP.K.G.Tokyoの皆さまが、しっかりとその想いを受け取ってくださり、コンセプトが体現したデザイン案を出してきてくださったのです。自分が考えたコンセプトがしっかりと伝わったことを実感でき、嬉しかったことを覚えています。加えて、デザインに関しての修正がほぼ必要がなかったので本当に感動しました。


旅行雑誌のワクワクする温度感をご当地ごとの特色とイラストで表現した。エスビー食品企画部内には、店舗の売り場で使用されている商品棚があり、実際に商品が並ぶ場面を想定したデザイン検証が行われている。

──お話くださったコンセプトがデザインに体現されていて素敵です。スーパーマーケット(以下:スーパー)向けの商品にはない趣ですよね。

眞榮城:そうですね。今までにないデザインがゆえ、役員プレゼンでどのような反応が出るかが不安でした。実は、弊社では食品のパッケージが白背景の商品はほとんどありません。美味しさを表現する上で、味わいが薄く感じられ淡白な表現になってしまうことが多いとの理由です。ですが、プレゼンではコンセプト、味、パッケージデザインまで一貫した世界観を貫けていることを評価していただけました。商品を通して食卓に美味しさ、豊かさを届けたいという気持ちは、社内の立場を超えて共有していることを感じましたね。特に、パスタソース商品には「情緒的」な訴求が消費者に響くことを強調しました。また、説得力を生み出す上で、私自身が商品のターゲット層であることも、いい方向に作用したかもしれません。データを紐解くと、パスタソースのメインターゲットは働いていたり、子育てをしたりしている時間を効率的に使いたい女性たちです。そういった女性たちが「高揚感」や「懐かしさ」を感じて、楽しんで買って、味わっていただく。「味わう」だけではない、今までにないパスタソース商品なのです。そのようなコンセプトや意図を強くお伝えしていくことで、役員にも商品の新規性や可能性を信じてもらえたのではないかと思います。その際に、コンセプトがデザインにしっかりと体現できていることが助けになってくれました。また、素材や味の組み合わせにこだわり、コンセプトの世界観を体現した理想の味を作ることができたことも大きな要因です。

 

前例のない「ものづくり」への熱が、社内で伝播していく
──特に今回の開発で、苦労した点をお教えください。

眞榮城:実は、今回の商品に関しては「素材」に苦労しました。なぜならば、「瀬戸内」「長崎」「信州」などのご当地名を商品名に使う以上、その土地の素材を使わなければならないのです。例えば、「瀬戸内レモン&オリーブ」であれば、瀬戸内のレモンを実際に使用しなければなりません。多くの場合、ご当地素材は、地元企業が少量生産しています。弊社の商品はありがたいことに全国に販売経路がございますが、全国規模の供給量を担えるサプライヤーを探すことは容易ではないのです。なかなか難しい条件の中で、原料調達担当の方たちにはご尽力いただき、感謝しております。

──販売後の反応は、いかがでしたでしょうか。

眞榮城:いざ、販売となると商品の新規性を魅力に感じていただけるバイヤーが多かったです。私は入社して7年間ほど、スーパー向けの営業を担当していたので実感しているのですが、バイヤーの反応は商品の取り扱いを左右します。営業担当が後押しとなり、「まぜスパ ご当地の味」のコンセプトやデザインの新しさ、 エンターテインメント性が、しっかりとバイヤーに理解されたのだと思います。

 

「デザイン」が商品の妙味を体現し、たくさんの人に愛される商品に
──情熱が皆に伝播していかれたのですね。これから、眞榮城さんはどのように「ものづくり」をしていきたいとお考えですか。

眞榮城:「まぜスパ ご当地の味」は様々な人たちがバトンを繋いで完成した商品だと思っています。間違いなく、開発や素材調達、営業担当の力がなければ、商品として成り立ちませんでしたし、多くの人に届けることはできなかったと思います。そして、P.K.G.Tokyoの皆さんが、デザインでしっかりとコンセプトを形にすることで私たちの挑戦を支えてくれたのです。そのアウトプットの質がここまで高かったからこそ、商品がたくさんの人に愛されたと思っています。これからも、私は企画担当として様々な商品を作っていきますが、一緒にものづくりをするパートナーとして、P.K.G.Tokyoさんとは末長くお付き合いさせていただければ幸いです。

 

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INTERVIEW

KURAND×P.K.G.Tokyo デザインとブランドのいい関係とは

P.K.G.Tokyoのメインワークである、パッケージデザイン。
今回は、氷点下で約20年眠り続けた熟成日本酒「FRESH VINTAGE the epic」のデザインとブランドの関係性の観点から、商品開発のストーリーをお送りいたします。KURAND株式会社の商品チームマネージャーの青砥 秀樹さんと、弊社ディレクターの柚山の対談形式です。
取材・文:大島 有貴
インタビュー撮影:唐 瑞鸿(plana inc.)
商品撮影:近藤 伍壱(ROBIN HOOD)

 

FRESH VINTAGE the epicとは

「FRESH VINTAGE」は、しぼりたてそのままの日本酒を-5℃の氷点下の中で長期間熟成することによって誕生した、“ビンテージなのにフレッシュ”といった、相反する新しい味わいが特徴の日本酒シリーズ。「FRESH VINTAGE the epic」は同シリーズのはじまり1本。20年間氷温熟成され、200本限定生産の貴重な日本酒である。販売価格は11万円(税込)。

<プロフィール>
KURAND株式会社 商品チームマネージャー  青砥 秀樹さん(写真右)
島根県・青砥酒造で6年間酒造りに従事し、ゼロから新銘柄「蒼斗七星(あおとしちせい)」を造り出し、日本酒業界で多くのファンを生み出す。青砥酒造を退社後にKURAND株式会社に参加し、商品チームマネージャーとして全てのプロダクト開発を担当。お酒をアップデートする、次代のプロダクト開発を手掛ける。
P.K.G.Tokyo ディレクター 柚山哲平(写真左)
2009年、柚山デザイン株式会社を設立。さらに2017年、P.K.G.Tokyoを創業メンバーとともに設立。ブランディングを中心に、ブランドコンサルティングや商品プランニング、アートディレクションからデザインまでシームレスかつ幅広く取り組んでいる。P.K.G.Tokyoでは、これまで様々なメーカーの主要商品ブランディングやパッケージデザインを手がけてきた。

 

FRESH VINTAGEシリーズ立ち上げに関わってきた経緯 

柚山:本日はどうぞ、よろしくお願いいたします。KURANDさんと弊社の出会いは、日本酒「金銀 -KEEN GUIN-」パッケージデザインのご相談がきっかけでしたね。私が担当として、御社と初めて関わったタイミングは、FRESH VINTAGEシリーズ立ち上げでした。

青砥:そうでしたね。その際に、ストラテジー策定から関わっていただいて。私どもと、酒蔵である中野BCの担当者、そしてP.K.G.Tokyoさん同席でワークショップを行っていただきました。ペルソナ設定から「FRESH VINTAGE」というネーミングに至るまで。ストラテジー策定から関わっていただけるデザイン会社さんは、他にあまりないので、とても説得力のあるデザインに仕上がったと思っています。

FRESH VINTAGEシリーズ。
デザインに関するストーリーはこちらから 

 

肌感覚で得てきた、デザインとブランドの関係性の大切さ。

柚山:KURANDさんも、全国の酒造会社と提携し、商品企画、製造、物流、販売までを一気通貫するプラットフォームをつくられていて、他に例がない会社さんだと思っています。近年ですとオンラインでの「酒ガチャ」も話題になりましたよね。

青砥:今まで商品開発から関わり、生み出してきたお酒の数は500種類ほどあります。1本1本のお酒に合わせて、提携酒蔵との密なコミュニュケーションをとり、ひとつひとつのブランドを丁寧につくりあげているのです。
加えて、オンライン酒屋「クランド」や、オウンドメディアを運営しております。デジタルの活用はKURANDには欠かせないものです。「一体、何屋さんなのか?」と聞かれることが多いのですが、私たちはまず、酒屋であることがアイデンティティー。社長荻原の創業の目的はシンプルに「お客さまにお酒の魅力を知って、飲んで、喜んでもらいたい」ということ。特に、酒蔵さんがリーチしづらい若いお客さまへ伝える手段として、デジタルを使っていこうと。「お客さまに喜んでもらうため」に、様々なトライアンドエラーを積み重ねて10年やってきました。
実は、今のようなビジネスモデルになるまでには、通常の酒屋と同じように、代表的な銘柄(ナショナルブランド)を販売していた時期もありました。ですが、その方法ですと、他との差別化が難しい。そこで、さまざまな試行錯誤の後に、現在のようなビジネスモデルが出来上がったのです。今までの経験の中で、お客さまにお酒の魅力を感じてもらうには、中身の質の良さはもちろんのこと、ネーミングからデザイン、ストーリーを伝えることが大切だと肌で感じてきました。ですので、私たちは提携の酒蔵とブランド企画を共にし、ブランドの具現化としてのデザインをとても大切にしているのです。

柚山:なんだか、今の話を聞いて合点することありますね。KURANDさんとの仕事はデザインに至る過程を大切にする我々にとって、とてもやりやすかった。というのも、一緒にものづくりをする、酒蔵との議論の場に、私たちデザイナーを同席させていただいたんです。ところで、青砥さんはお酒の「造り」についても大変お詳しいですが、そこまでの知識はどこで学ばれたのでしょうか。

 

造り手と伝え手のコミュニケーションの密度

 青砥:実は以前、酒蔵の現場にいました。弊社には同じように「酒造り」に携わっていたメンバーが私含め3人おりまして、そこは強みだと感じています。というのも、製造自体は提携酒蔵に委託はしているがゆえ、酒蔵の方と対等なコミュニケーションが取れることが、1本1本に合わせたブランドづくりを強固にできると思うのです。

柚山:すごく分かりますね。デザインの世界でも、デザイナーは最終的なアウトプットのことを深く知っておく必要があります。グラフィックデザインであれば紙や印刷の知識は不可欠だし、プロダクトデザインなら使用される素材の特性や製造工程を知っている必要がある。同じように、伝え手としての側面を持つKURANDさんが、最終アウトプットを担う酒蔵と密なコミュニケーションを取れることで、いいものがつくれるのですね。

 

20年間、大切に寝かされ、眠っていた熟成酒。

青砥:「FRESH VINTAGE the epic」の製造を委託しております酒蔵は、和歌山県の中野B Cさんです。弊社とは長年の信頼関係があります。酒蔵のある紀州は温暖な気候。その気候が影響し、夏を越すとお酒が過熟状態となり、色付きや味わいに重みが出ることに長年悩まれていた。そこで酒蔵としては本当に先駆者と言ってもいいほど昔から、氷温でお酒を寝かせて熟成することにトライされてきたのです。その氷温室で20年間眠っていた酒が今回の「FRESH VINTAGE the epic」。初めて飲んだ時、「これはすごい」と純粋に感じました。このお酒を「ぜひ、お客さまに飲んでいただきたい」と。
正直、熟成酒といっても、保存状態がずさんであったりするとその価値を感じられない味であることが、よくあるのです。ですが、このお酒は大切に寝かされ、「眠っていた」という言葉がまさしくで。私たちが官能的に感じる価値と、価格といった数値的な価値がイコールであるならば、これは何としてでもやりたいと。デザインを含め、どのようにお客さまに伝えていくのかは私たちの腕の見せどころ。「ぜひ、僕たちにやらせてください」と酒蔵にお伝えしました。私たちもここまでの高価格帯のお酒を売った経験はなかったので、その時はノープランだったのですが…。そうしたら、「KURANDがそう言うんだったらいいよ」と酒蔵が快諾してくださったんです。

 

今までにないお酒だからこそ、その価値を体現したデザインを

 柚山:実は、一旦提案した別のデザイン案がありました。そこから、少し時間をおいて見返したとき、このデザインは果たして青砥さんたちが見つけたお酒のポテンシャル、価値を本当に表現できているんだろうかと。そこで、自主的に再提案させてくれないかという話をしたのです。今までにないお酒なのだから、ラベルの表現も今までにないことをやらないと、その価値には届かない。革を使った理由としては、今までにない、20年の熟成酒であることを表現するためです。時間を経ることで深まる価値を表現するにあたり、風合いの変化が楽しめる革という素材が、今回のテーマにふさわしいと考えました。ですが、やはり前例がないので、クリアしなければいけないハードルが盛りだくさんでしたね。革と酒、両方の品質保持。冷蔵輸送の際に懸念される結露など。そういった商品として乗り越えるべきハードルをクリアするため、実験を繰り返し行ってもらい、ようやく形にすることへとたどり着いたデザインなんです。


ラベルにはヌメ革を使用している。最初はやさしいベージュをしているが経年変化とともに美しい飴色になっていく。商品名など文字情報はすべて型押しで構成されており、印刷を使用しない特殊なラベルである。

青砥:具体的には、酒蔵で実際に20日間〜1ヶ月冷凍保存して、革に変化がないか、匂いなどに問題がないかという検査をしました。加えて、輸送テストも行いました。ここは、ちょっと厳しい私が出てきてしまってですね、厳格にチェックをさせていただきました(笑)。やはり高価格帯の商品なので、お客さまの手元に届いたときに、商品の価値を最大化したい。どうしても、配送時のトラブルがあったり、酒蔵の管理上の限界があったりするので、そこがきっちりと大丈夫かを確かめておきたかった。そのために、今までの商品開発の中で一番時間がかかり、1年半を要しましたね。

 

商品企画のはじまりに、デザイナーが同席することの重要性 

柚山:例えば他のクライアントに「革のデザインでいきましょう」と提案したとすると、前述のような苦労がつきものなので、普通は採用されません。ですが、KURANDの方々は「やってみましょう」と前向きに、一度飲み込んでくださるのです。みなさん、商品のストーリーをデザインに落とし込む重要性をよく理解されているのだと感じました。実は一般的なデザインの仕事は、決まった条件のもと依頼されることも多いのです。ネーミングや表現媒体も決まっていて、その範疇でデザインをお願いしますと。デザインが上手くハマれば良いのですが、マーケティング的観点で立てた仮説と、用意された条件が矛盾していることもしばしば。本当にブランドの価値を最大化したいのであれば、商品企画の段階からデザイナーが議論の場に立ち会う必要があるのではと私は考えています。仮に決定権がなかったとしても、初期の議論に参加することができれば、ボタンのかけ違えや矛盾は起こらないと思うのです。ですので、KURANDさんのように、膝突き合わせながら進めていくプロセスは、ブランドの価値を無理なくデザインに昇華させることができると感じています。

青砥:私たちにとっても、企画の最初の段階から一緒に考えていただけるデザイン会社さんは逆に言うと他にないんですよね。実は、今回「FRESH VINTAGE the epic」のネーミングは、柚山さんにご提案いただいたんです。基本的に今までの商品の名前は多くの議論の上、ほぼ社内で決めています。しかし、今回ご提案いただいた「the epic(叙事詩)」という名前。つまり時代を経て語り継がれる物語というネーミングが、熟成を重ねて味わいが増すこのお酒には相応しい名だと思いました。

 

残り1%、0.1%に違いが出る。それが「人」がやる意味ではないのだろうか。

柚山:ありがとうございます。少し唐突に話が逸れてしまうかもしれませんが、個人的な最近の興味として、AIをはじめとするテクノロジーの進化というものがあります。目まぐるしい進化の中で「人が行う表現の意味」を考えるのです。つくることから選ぶことにシフトし、条件さえ揃えば誰でも模倣できてしまう表現という渦の中で、言い換えるなら「違い」とはどうやって生まれていくのかと。

青砥:私たちの仕事にも同じことが言える部分がありますね。99%近くまでは、きっと同じ情報などのインプットをしたら、多くの人は導き出せてしまう。だけど残り1%、0.1%に自分たちが入る余地があると思っていて。それが何なのかと考えた時に、言葉に表現しようがないからこそ「個性」とか「センス」という言葉を使うんですよね。お酒造りも同じような条件、環境で造ったお酒でも「誰が」造ったかによって味の違いが出るのです。 そこが面白い。

柚山:なるほど。少しの差が唯一無二の個性を生む。面白いですね。これからもKURANDさんとは、ディスカッションしながら新しい商品を一緒に生み出していただけたらいいなと思っています。どうぞ、よろしくお願いいたします。

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INTERVIEW

i3DESIGN × P.K.G.Tokyo 浸透するパーパスを作り上げ、運用していくには

「パーパス」という言葉をご存知でしょうか。企業の存在意義、社会に対する宣言を意味します。P.K.G.Tokyoは「世の中のあらゆる価値をデザインで更新し、世界のすみずみへ届ける。」というパーパスを掲げています。「design」の語源はラテン語の「designare」。「計画、設計を記号にして表す」という意味。現在の「デザイン」とは、ビジネスモデルをはじめとした、目には見えないものを計画、設計することも含まれると言えるのです。

そんな意味においてP.K.G.Tokyoは「パーパスを可視化する。ブランドをマネジメントする。」を掲げ、パーパスブランディング事業Identity Tokyoを展開しています。
「社会における存在意義」が問われる時代。Identity Tokyoは、志あるブランドのパートナーとして共にパーパスを導き、パーパスを核にブランドを可視化します。今回は、共にパーパスを作り上げたi3DESIGN のデザイン本部執行役員佐々木さん、現在運用に取り組まれているデザイン本部木下さんと、P.K.G.Tokyo代表天野の対談インタビューをお送りします。
取材・文:大島 有貴
撮影:唐 瑞鸿(plana inc.)

 

策定チームの発足。プロジェクトが動き出す。

天野:本日はよろしくお願いします。i3DESIGN とのお仕事を振り返ると、最初はロゴデザインのご相談をいただいたんですよね。「パーパスから一緒に考えませんか」と私たちからご提案をさせていただきました。

佐々木: そうですね。ちょうど、そのタイミングで弊社代表の芝が会社のフィロソフィーを文章にし始めていたんです。それを原案としてまずは、全社でワークショップを開催しました。当時は社員数20名程度だったので、ちょうどこのフロアで行いましたね。

天野:芝社長、佐々木さんを中心にパーパス策定プロジェクトチームを立ち上げてもらい、そこに弊社の中澤と私が入らせていただきました。ワークショップは2部制で行ったんです。パーパスは企業にだけではなく、個人にもある。その重なりが大きければ大きいほど、その人は企業とマッチしていると考えられています。まずは2人1組になり、会社における個人レベルでのパーパスを可視化してもらいました。その後の第二部では、4、5人のグループで先ほどの個人パーパスを共有しつつ、企業のパーパスについて考えてもらいました。最後に全体で発表し合い、他チームの考えを共有するという内容です。その時に出てきた言葉に傾向はありましたよね。皆さん、「人」や「成長」を意識されていたように思います。そこから、キーワードを抽出していきました。

佐々木:そうですね。そこから芝の言葉や弊社の社風を加味しながら、パーパス策定チームで言葉にまとめていったんです。AからCの3つの案を作りましたね。Aは会社と個人の「成長」が軸に、Bは事業内容が社会にどのような「作用」をもたらすか、Cは弊社の社会における「立場」を明確にしたものでした。そこで決まった初案が「デジタルとクリエイティブの力で世界の進化を支える」という言葉だったのです。

i3DESIGNのデザイン本部執行役員の佐々木さん(左)、デザイン本部の木下さん(右)。

パーパスから落とし込み、ロゴデザイン制作へ。

天野「i3DESIGN 」の「i」はidentity(アイデンティティ)です。そして、ロゴデザインを制作するにあたり、i3の「3」が何かを定義づけようという話が出てきます。そこにはパーパスの文脈が含まれているべきじゃないかと。そこで、策定チームでディスカッションを行い「ビジネス、デザイン、テクノロジー」の3つのアイデンティティに定義づけをしました。そこから、以前に出ていた言葉と合わせて「Business x Design x Technologyの力で世界の進化を支える」というパーパスができたのです。

天野:既存のロゴは、ちょっと細身でクラシカルな書体で、色は青系を使ってましたよね。ワークショップで出てきた言葉である「人」を意識しました。デジタルUI、UXをやっている会社らしい雰囲気を大切にしながら、人間味を残したんです。色に関しては、パーパスと同時に策定したValueの中にある「Stimulative」“刺激的なパートナーであれ”という言葉から赤を選びました。

人の温かみを感じる「ヒューマニスト・サンセリフ」をオリジナルで設計したロゴタイプ。

 

社内でパーパスを育ててきたからこそできる、Valueの再策定

佐々木:実は、現在Valueを新たに社内で作り直しているところなんです。きっかけとして、チームビルディングの一貫で、デザイン本部単位のビジョンとValueを決めたんですよ。デザイナーたちの行動規範というニュアンスですね。それを代表の芝が見ていて、会社のValueも自分たちで見直さないかという話が出たんです。

策定の方法としては、リーダー層や社歴の長い方20人ほどを集めて2回ワークショップを行いました。会社として3年後5年後のなりたい像を明確化し、そのために必要な組織構造は何なのかを考えました。1回目と2回目の間に、私と芝で話し合いも行いましたね。実は、ワークショップの設計と運営は木下に任せているんです。彼女は入社2年目ですが、個人としてよりも組織に対しての意識が高い。加えて、大学時代からワークショップの運営等をしてきた経験があるので指名しました。

木下:最初は緊張しすぎてガチガチでしたね(笑)。オンラインだと、皆さんの熱量が掴みづらいので、かしこまって司会進行をしていたら、皆さんが助けてくださって。全員で取り組んでいる雰囲気に救われましたね。具体的には、会社の未来を描くためには現在を知らないといけないので、現状の良いところと悪いところを書き出してもらいました。そこから未来について皆で考えていったんです。

浸透させることの難しさ、大切さ。

天野:i3DESIGNのすごいところは、一度決めたパーパスを噛み砕き、運用する中で必要であれば社内で調整できることなんですよね。普通は、そのリソースが取れない。弊社のサービスでは「トレーニング」と呼びまして、運用の部分も一緒にお手伝いしています。自主トレできる会社もあれば、トレーナーがいないとトレーニングできない会社もある。それは人員や規模によって変わってくるかと思います。小さな会社ですと社員数が少なく、リソースが取れないですよね。逆に、大企業においては、その大きさゆえに全社員にパーパスを浸透させることが難しいということもあるでしょう。そういったところを、我々はお手伝いすることができるんです。

佐々木:実際の肌感覚として、パーパスが浸透するのって、結構時間がかかるんじゃないかと思います。2年ぐらいは必要かと。私たちも徐々に理解するようになっている感じはあるんです。例えば、採用においては選考基準ができたかなと思っています。入社したけど合わないな、ここが合わせられないと難しいなど、カルチャーマッチの具合がはかれる。そういった定量化できないところが、言語で明確化されていると採用者が拠り所にできるんです。

木下:私が入社時にはもうパーパスが策定されていたのですが、就活の時にウェブサイトを見て印象的だったことは覚えています。私の就活の基準が、UXデザインを取り組んでいる会社かつ、ベンチャーが良かったんです。加えて、パーパスやバリューからのコーポレートサイトの一貫性は見ていました。例えば、デザイン大切だよねって言っている会社なのに、デザインがおかしいところは、ちょっと信用できないのかなと思いましたね。やはり、内側の部分を知るためにはまず、表層的な部分も一致していないと、知る機会さえ持ってもらえないということはあると思います。

天野:若手の方が育っていて、すばらしいですね。御社がパーパスやValueを会社のカルチャーとして定着させるために、取り組んでいることは何かあるのでしょうか。

佐々木:今回、自分たちで作ったValueに関しては、現場で口に出す人が多いような気がします。加えて、部内で毎週M V Pを発表をしているんです。特に賞金とかは出ないんですけど笑。選ぶ基準としては、Valueやミッションに基づいて決めています。今回、一緒に決めてくださったパーパス「Business x Design x Technologyの力で世界の進化を支える」。抽象的な言葉だからこそ、そこに文脈が生まれ、自分たちでValueの策定をした際に役に立ったと感じているんです。これからさらにもう一段、パーパスを浸透させていくためにさまざまなことに取り組んでいきたいと思っています。

天野:お役に立てて嬉しいです。これからも何かのタイミングで協業などできたらいいですね。今日はありがとうございました。

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P.K.G.Tokyoが取り組むパーパスブランディング、Identity Tokyoの詳細はこちら

INTERVIEW

デザイナーと共に、ひとつ目のボタンをかけること。
プレミアムガーナ

2022.01.18

2021年10月に発売を開始したプレミアムガーナ。
チョコレートブランド「ガーナ」としては初めてのプレミアムラインだ。
このプレミアムガーナのアートディレクションを担当した柚山さんに話を伺った。

話:柚山 哲平(P.K.G.Tokyoディレクター)
取材・文:大島 有貴(ライター)
 

シリーズ全体が売れたプレミアムライン
「私たちはさまざまな商品のパッケージをデザインしてきていますが、その中で感じているのは、単品として売れることだけでなく同じシリーズ全体が売れることが重要だということです」と語る柚山さん。詳しく聞くと、シリーズに一貫性や連動性がなければ、ブランドへの信頼が生まれず、ブランドの価値を残すのは難しいということだ。「つまり、どんなブランドに育てていくかという戦略を立てる段階から、デザインというひとつのゴールを見据えていることが重要で、その議論にデザイナーも参加するべきだ」と言う。

デザイナーと共に、ひとつ目のボタンをかける意味
一般的なデザイン受注の形は、クライアント社内で企画が上がり、ある程度方向性が決まってきた段階で、デザイン発注をかける形が多いとのこと。「一つ目のボタンをかけ違ってしまうと、そのしわ寄せは最後のボタンにまで影響します。実際に、消費者の皆さんが目にするのは最後のボタンだけです。ですが、それまでの議論や経緯を目に見える形にすることが、デザインの役割。ブランドとしての一貫性を保つためにも、最初の議論にデザイナーが参加しないのはもったいないと考えています。そこに私たちが立ち会うことで、今まで培った経験値からのアドバイスや、先入観がない第三者の意見を議論の場に持ちよることができる。そのような観点から、企画が立ち上がる段階から関わりを持たせていただきたいというのが基本的なP.K.G.Tokyoの考え方です」。

名前もまだない段階でのご依頼
2020年10月、プレミアムガーナのプロジェクトはスタートする。クライアントである株式会社ロッテとは、柚山さんとは10年以上の長いお付き合いとのこと。「お話をいただいた時、プレミアム志向のガーナブランドを作る。だけど、”名前はまだない”という状況でした」つまり「プレミアムガーナ」という名前が決まる前の段階。そこから、クライアント企業とP.K.G.Tokyoのブランドづくりが始まっていった。

人々は何に「プレミアム」を感じるのか
大きな企業が新たなブランドを作るときには、マーケティングが欠かせない。そのため、ブランドの名前、デザインを決めるにあたり、一般からの意見を調査することが常だ。「ご相談をいただき、何種類かのブランド名やデザインをロッテさんに提案しました。その後、どうすればプレミアムを感じてもらえるか、あらゆる観点で調査が行われました」消費者に「ガーナらしさ」と同時に「プレミアムさ」を感じてもらうためには、どのような味、名前が良いのか。さらに、ロゴマークは明朝体、筆記体どちらが良いかなど様々な観点で、消費者が何に「プレミアム」を感じるのかという調査を行ったという。


企画から関わり、提案、調査を経てクライアント企業と一緒に作り上げたパッケージ。
どんなパッケージがいいのか。ではなく「どのようなブランドなのか」という定義づけをクライアントと共に行い、デザインを作り上げた。

高級感と大衆性のさじかげん
「今回の案件に関わらず、コンビニやスーパーに並ぶような商品ブランドを作るにあたっては、その場所の空気感、温度感を掴むことが大切だと思います」と言う柚山さん。高級感を出すと一言でいっても、商品は百貨店で販売する高級ショコラブランドではない。その売り場に集まるお客さんや空気に対して「ちょうどいい」高級感を探し、表現することがデザイナーの仕事であると言う。「例えば、普段J-POPを聴いている人たちがそこに買いに来るお客さんだとしたなら、そこでジャズを流したとしても、おそらく響かない。いかにポップミュージックを上品な形で作るか、というところがマスプロダクトと言われる商品デザインの醍醐味でもあるんですよね」。

話せばわかる。
だからこそ「巻き込んでほしい」

「私は基本的に「話せばわかる」というスタンスなので、社内の議論にどんどん巻き込んでくださいとよく言っています」詳しく聞くと、大きな企業ほど関わる人が多くなり、決裁の所在が不明であったり、マーケターとデザイナーで意見が食い違ったりすることもあるそうだ。「ロッテさんとは信頼関係があるからこそ、企画段階から関わることでいい形でプレミアムガーナというブランドができたと思います。社内の議論に第三者として参加することで、いいものを作れたという感覚があるのです」。

最後に柚山さんにP.K.G.Tokyoにおけるデザインの面白さについて聞いた。「世の中はどんどん移り変わっています。自分たちが、ここが平均値だと捉えていた層が、いつの間にかそうではなくなり、ニッチであったところが市場として魅力あるものに成長している。そういったことを企画段階から関わることで、クライアントに共有することができます。今回のロッテさんの案件では、どういったプレミアムが「ガーナらしさ」なのかを、根本から議論することができました。ネーミングに始まり、企画や戦略、デザイン、販売方法などのセクションを分けることなく、シームレスにデザインの立場から向き合う。それこそがP.K.G.Tokyoが作り出すデザインの面白さだと思うのです」。

 

P.K.G.Tokyoのデザイン事例をもっと知りたい方はこちら
▶︎日本酒 FRESH VINTAGEのブランド・デザインができるまで
▶︎愛されるブランドの裏話。 — SORACHI 1984 ファンミーティング —

INTERVIEW

売上が10倍に!デザインがもたらした効果。「じっくり、乾燥鍋。いしかり」

2020.04.17

 

『パッケージデザインコンテスト北海道2018』グランプリ受賞をきっかけに商品化された「じっくり、乾燥鍋。いしかり」。
商品のデザインが変わったことでどのような変化が社内外に起きたのか、生の声を株式会社ショクラクの佐々木真実子氏に伺いました。(インタビュアー P.K.G.Tokyo中澤)

 

-コンペティションがきっかけで弊社天野のデザインを商品に採用いただきました。売上と利益の変化はありましたか?

売上は10倍になりました。新聞にも記事が取り上げられるほど話題になっています。もともと売価は550円~650円だったのですが、200円UPし750円~850円にしました。

-お客さんの数は増えましたか?

お客さんの数も増えました。大手コンビニにテスト的に導入が決まり、北海道150店舗のうちの半分くらいに置いていただいています。ですが空港の店舗やアンテナショップではない、いわゆる観光客の来ない店舗では全然売れませんでした。期限切れになって戻ってきてしまうこともありました。

-やっぱりお土産としてこの商品の需要はあるのですかね。

そうですね、ターゲットをちゃんと決めようとそこで思いました。北海道の観光に来ている方、インバウンドの方に向けて空港の店舗やアンテナショップなどに置いてもらう。そのような場所以外はお断りするという方向性が見えました。

-東京のアンテナショップにも置かれているのですか?

2019年9月からテスト販売として、有楽町のどさんこプラザに置いていただいています。ここは売れなければ差し替えられてしまうのですが、今のところ継続しています。

-デザインを変えて売上が上がったという実感があるのですね。良かったです。ちなみにデザインコンペティションはどのようなきっかけで参加されたのですか?

私たちの今まで考えてきたデザインとプロのデザインでどれくらい売上が違ってくるのか試してみたかったんです。この商品開発は藤女子大学とコラボレーションしていて、以前のパッケージは学生さんが作ってくれたものでした。

-会社全体では外部に委託してパッケージ作成していらっしゃいますか?

はい、しています。袋の資材会社がデザイナーを抱えており、その方にデザインを出してもらっています。私達が直接デザイナーとやりとりすることはなくて、その資材メーカーの方に持って来ていただいています。お米だったら米袋の資材メーカー、豆だったら豆の資材メーカーといった形です。みんな北海道の会社です。デザイン費は袋の価格に入っていて無料です。今までは妥協というか、これでいいかっていうところでやっていました。ダンボールのデザインとか袋のデザインとか。

-パッケージが変わって従業員のデザインの考え方、モチベーションは変わりましたか?

めちゃくちゃ変わりました。これまで私たちが良いと思ってきたデザインは、どこかにありそうな、ありふれたものだったと気がつきました。コンセプトとデザインを変えたことで売上が10倍になり、北海道商工会議所の北のブランドルーキーという賞にも選ばれ、展示会出展にも導いてくれました。それを社長が見てきて、これは本物のデザイナーに頼むべきだとわかってくれて。長かったなこの65年って(笑)。デザインにお金を払うのがもったいないという感覚だったんですよ。モノさえよければ売れると。

-良くてもそれが伝わらなくてはいけませんものね。

社長は任せてくれるようになりましたね。この商品はそもそも地産地消で北海道産の農作物を使った商品を作りたいという思いから始まったんです。私達は農家さんたちとつながりが深いので、農家さんたちにお返しできるようなことができたらなと。野菜に付加価値がつく商品を作りたいと考えました。最初はセットではなく、この中に入っている野菜単品でそれぞれ売ったのですが、まあ売れませんでした。しかしこのパッケージになったことで「かわいい」とまず目を引き、「何これ?しかもこんなに簡単なの?一回買ってみよう」という風に変わりました。今まではまず目にも留まりませんでしたから。統計をとってみたらお土産として売れているんだなということもわかりました。
いしかり鍋をシリーズ化していきたいなと思っています。他のデザインも変えていきたいですね。会社一同で感謝という感じです。

-ありがとうございました!コンペティション受賞から始まった本デザインはP.K.G.Tokyo独自のサービスInitial Zero/イニシャルゼロの案件となりました。このデザインフィーシステムはパッケージデザイン費を開発時の一括買い上げではなく、売上に応じてロイヤリティとして中長期的に精算する仕組みです。デザインした商品が売れれば報酬を分かち合い、売れなければリスクを事業者と共に私たちも背負うというものです。商品の顔であるパッケージデザインには、販売した後にこそ責任があるのではないか、デザイン開発が終わってしまえば終わってしまうクライアントとの関係性も寂しいという思いからこのような仕組みを考えました。持っている技術や開発している商品には自信があるけれど一度にまとまった額を用意することが困難という事業者との出会いにも期待しています。もしご興味をお持ちいただきましたらぜひP.K.G.Tokyoのウェブサイトのコンタクトフォームよりご連絡ください。

 

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